森の書庫

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自然療法が「体」を変える―免疫力が増幅する“クスリを使わない”医学 東城 百合子

実践で磨かれた民間療法

できるだけ病院や薬の世話にならずに身近な食物や素材を利用した「健康維持」「病気治療」の手段を解説したものです。
全体として
 ・自然療法についての著者の考え方
 ・著者の指導による体験談
 ・症例ごとの処方
に分かれています。

サプリメントとファーストフードによる日常生活、病院への通院や薬を飲むことに慣れた現代人からすると時代遅れの印象を受けるかもしれませんが、元々病弱だった著者が自ら実践して来た治療法は説得力がありました。系譜としては、同じように自らの実践によって培われた築田多吉氏の「赤本」に連なるもののように思います。
本書には様々な民間療法について解説されていましたが、個人的に温灸で用いる次のような経穴について興味深いと思いました。
 難病 :秘穴(外果周辺に1寸の円を描き、その下に直径分の三角を描く3点)
 夜間尿 :拇指中央(中大敦)
自身で実践していないのでその効果について述べる立場にないのですが、とても興味深い内容でした。