森の書庫

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必要十分生活~少ないモノで気分爽快に生きるコツ~/たっく

最近、新生活が始まったので、それにちなんだ本を挙げてみます。

引っ越しで予想外の荷物に狼狽し、新生活で足りない荷物で慌てる。

そんな経験から、ミニマリストへの憧れを強くしました。

 

「必要十分生活~少ないモノで気分爽快に生きるコツ~ たっく」

 

著者のたっく氏は30代の男性会社員で、本書は元々電子書籍として製作されたものが好評を博して書籍版が出版されるに至ったようです。
氏は独自の哲学でモノを減らした「必要十分生活」を送っているようで、本書はそこに至る思考の流れとルールをわかりやすく解説していました。

著者は元々はモノに囲まれて、カオスな日常を過ごしていました。
しかし物事を常に問題意識を持って突き詰める理系的な気質を持っていたようで、ある時「どうすれば整理整頓が可能になるのか」を思考し、その結果「必要十分なモノだけを選択すればよい」という結論に至りました。
そのために「モノは日常で頻繁に使うものだけを厳選する」「使う道具の住所を決めて、使用した後はそこに戻す」の二点を徹底しました。
そして数年がかりで日常生活を調整した結果、身の回りのモノは激減し、日常生活の快適さも大幅に向上しました。
特に整理整頓を徹底したので、迷子のモノを捜すことがなくなり日常の動線がスムーズになり、毎日の掃除がラクになって極上の爽快感が味わえるようになったとしていました。

昨今は片付け、断捨離、ミニマリストがブームとなり、書籍も数多く出版されています。
本書は著者の哲学を理詰めで解説するという類書とはちょっと異なる視点が提示されていて読み応えがありました。